好きな小説を3冊挙げるとしたら?
必ずいれる1冊は、カポーティの『ティファニーで朝食を』です。
はじめて読んだのは、たしか19歳の頃。
主人公のホリー・ゴライトリーは、いつでも旅立てるぐらいの荷物で暮らしていて、名刺の住所にはtravelingと書いてあるというのに、憧れました。
私も旅するように、身軽に自由に生きたい。
土地にも価値観にも縛られずに。
そんなことをぼんやり考えていたんだと思います。
ある程度その願いは叶っていて、引っ越しも旅も、少し多めの人生を過ごしている気がします。
特段、執着する土地はありません。
故郷の地方都市も、今住んでいる東京も、かつて住んだことのあるいくつかの外国の街も好きだけど。
他に人生でやりたいことに合う街があれば、いつでも移り住めそうです。
ただ一方で、土地に根付いている人に憧れを持っている自分がいることに、最近気付きました。
土とつながっているような人たち。
自然に、社会に、溶けて生きているような。
思わず畏敬の念を抱いてしまうような生き方。
とはいえ、これからそういう生き方に、自分がシフトしていくのかというと……そんな気はまだしなくて。
むしろ私は、そういう人たちにたくさん会いたくて、またしばらく旅をすることになりそうです。
この旅する日々から、私はなにを見てみたいんだろう。
そういうことをじっくり考える場所がほしくて、このブログをつくりました。
過去と今と未来の旅を、これから言葉にしていきます。
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