自分が正しいと証明することより、二人の関係を良くしたり、チームが協力してプロジェクトが進むことが大事。
……冷静なときはわかっていても、困難に直面しているときは、そのことを忘れてしまう。
誰しも「批判的する人」にも「学ぶ人」にもなり得る。
大切なのは、自分のなかに「批判する人」がいることを受け入れ、「批判する」自分になっているときには、そのことに気付き、好奇心持って学ぶ方向にスイッチすること。
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「正論じゃなくて、広がる質問をできるようになりたいんだよね」
とこぼした私に、友人がすすめてくれた1冊。どんぴしゃでした。
ベースにあるのはコーチングの基本的な考え方で、知識として持っているものは多かったものの、ストーリー仕立てで悩める主人公に自分を重ねながら読めるということもあって、自分も変わっていけそうだと思える読後感です。
共感できる分、いかに自分が「批判する人」の質問をたくさんしてきたか思い知らされます…。
そんな自分に残念な気持ちになりますが(笑)本の教えに従うと、誰しも「批判する人」モードにはなり得るのだという前提を受け入れるのが大事。
同じ状況でも、「学ぶ人」はどう質問するのかも、しっかり書いてあります。
彼のなにがいけないのだろうか?
→彼はなにを必要としているのだろう?
どうすれば自分が正しいと証明できるだろうか?
→なにをすれば人が私に協力してくれるようになるか?
だれの責任なのか?
→私はなにに対して責任をもてばいい?
チーミングや人間関係の文脈だけでなく、ダイエットに関するものも!
たしかに、こうは考えられてないかもしれません。
自分を許してあげる気持ちがある?
どんなふうに感じたいの?
今、自分に一番役立つものはなんだろう?
私は自分自身に正直になっている?
食べること以外で気分をよくする方法はなにかしら?
自分のことはもちろん、今の世界情勢や、メディアやSNS上の言い争いを彷彿とさせる話でもあります。
「批判する人」はつねに善悪で判断し、他人や自分自身を非難する。
よい判断とは、確かな情報や意思にもとづいて賢明な選択をする。
実は、世界は思ったよりも敵ばかりではなくて、自分に優しく協力的なのかもしれない。
この3年ぐらい、試行錯誤するなかでじんわり感じつつも、恐れに負けて一進一退している私にとって、主人公が妻や部下との関係のなかで、それに気付いていく姿は、とても印象的でした。
同僚が私に協力してくれるのを無意識のうちに妨げていたように、同じことを私は妻に対してもしていた。
きみに真実を話せるようにすること、最大の恐怖がぼくの口を封じないようにすることだ。
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