エーリッヒ・フロムの『愛するということ』。
名著と言われるだけあって、生きていくうえで示唆になるメッセージがたくさん詰まっていました。
それだけに、人生のタイミングによって、心に残るものは違うのだろうなぁと思います。
2ヶ月前に読んでから、私はこの本に書いてあった「孤独」に関することをよく思い出します。
・孤独なもの同士の盛り上がると、ドラマティックな愛だと錯覚してしまいがちだが、それは一過性のもので愛とは言えない。
・現代社会は、孤独を紛らわす娯楽であふれている。
東京で一人暮らしをしていると、どちらもひしひし感じます。
一緒に盛り上がれそうな孤独な人も、孤独を紛らわす娯楽も、ちょっと手を伸ばせば、いくらでも手に入りそうです。
どちらも手を伸ばしたところで、孤独が増大するだけなのですが……。
今日は、帰り道ふと久々に孤独を感じたので、ラーメンを食べました。
女性が一人ラーメンしてもOKな、孤独フレンドリーな街、東京。(行けないっていう女性も多いみたいですが)
ラーメンは、おいしいのと、不健康なもの食べてやったぜーという感覚と、一人でごはん食べてる感が、孤独にぴったりなのです。
そんないつもポジティブに、健康的にいられないよ!と、心の中ですねてるネガティブな私が喜ぶようなかんじ。
太宰治とか中島らもを読んで、暗いSFアニメでも見て、返信くれそうなだれかにLINEして、Syrup16gあたりを聞きながら夜の住宅街をふらつけば、孤独満喫フルコース!
このままだと、大好きな東京とラーメンが悪者になってしまいそうだから(健康的に関われば、どっちもハッピーでクリエイティブなはず)、このあとお風呂とヨガと掃除で、マインドフルネスを取り戻そうとは思います。
でも、孤独だからこそおいしくなる、ちょっと苦しい東京も、ラーメンも、文学も、アニメも、音楽も、人間関係も、散歩も、たまには味わいたくなるのです。
孤独は毒だしできるだけ感じたくないと思うものの、孤独から生まれるものに、魅力を感じずにはいられない、ということなのかもしれません。
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