突然の不幸がありました。
先週ちょうど、
「あぁ、この人がいてよかった」
と思った人でした。
会議でふにゃふにゃな議題をあげてしまい、しょんぼりしていた私に、声をかけてくれたのです。
ちょっとした笑いと地元トークとともにに、相談にのってもらって、やる気を取り戻したところでした。
「意外と優しい」という言葉が、とてもしっくりくる人でした。
普段はそうでもないのに、寄りかかりたい気持ちのときにだけ、そっと寄りかからせてくれるような優しさのある人でした。
言葉にしてそう言われたことはないけれど、「たまには論理的に正しくなくたって、いいんだよ、大丈夫だよ」という空気感が、行き詰まったとき心地よくて、私には必要でした。きっとほかのたくさんの人にとっても。
そう、先週あらためて思ったばかりなのに。
衝撃と悲しみで、まだみんな言葉少ないけれど、ぽろぽろとでてくるのは、そういう寄り添って、守ってくれたようなエピソードばかりです。
普段はふざけているのに、ふとしたときに、たくさん揺るぎない優しさを、いろんなところでみんなに、与えていたみたいです。
みんな、まだその存在なしで、どう前に進めばいいんだろうと、呆然としているかんじがします。
私より長く深く、時間をともにしてきた方々はたくさんいて、その喪失感ははかり知れません。
先週相談していたとき、「はい、おしまい」と言われても、なぜかその場から離れることができませんでした。もう少しなにか話すことがある気がしたのか、もう少し安心していたかったのか。
3回目ぐらいの「はい、おしまい」でやっと席を離れた私は、なにかを予感していたのでしょうか。
相談するなかで、来週以降一緒にいろいろする計画も立てたところでした。
その来週がないなんて、1ミリも想像していなかったから、タイムリープもののSFみたいに、他の世界線に迷い込んだんだと、なかば本気で思ったぐらいです。
中島らもについて、来週話そうかなとか思っていたのに。そういえば、前田敦子の話もしようしようと思って、せずじまいでした。
眠れないから、やばいやつみたいにアロマを染み込ませたタオルをスーハーしながらふとんにくるまったり、あまり行かない飲み屋に行ってみたり、ヨガをしてみたりしています。
電車や仕事中に、ふと涙があふれることはあるけれど、まだまともにたくさん泣いてはいないです。
涙を流して悼んだ方がいいのはわかっているけれど、まだ現実から目を背けていたいみたいです。
でも、そんなことずっと言っていられませんよね。
私も押し付けがましくなくて、そっと寄りかかれるような心強い優しさを、持つ人になろうと思います。
心からご冥福をお祈りいたします。
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