なぜこんなにも夜景が苦手なのか

子どもの頃から、夜景が苦手です。
さみしい気持ちになるから。

大人になって、デートで連れてきてもらうことも増えて、さらに苦手になりました。
たくさんのカップルたちにまぎれて、自分もリアクションをとらなければという義務感。

森ビルもマリンタワーも、前に他の人と来たなぁとうっすら思いながら、はじめてきたようなリアクションをします。

「あのあたりが、新宿かなぁ?」

何度このつまらないセリフを言うんだろうと、自分でもうんざりします。笑

でも、夜景スポットに連れてきてくれる人は、たぶん夜景が好きで、だいたい私が喜ぶと思っているわけで(「きみのリアクションを見にきたよ」感さえある)、「夜景見ると、さみしい気持ちになるんだよね」なんて率直な感想を言えたことはありません。

同じ景色でも、雲や夕焼けや星や海は、ずっと見ていられるのです。
でも、屋内から見る夜景は、とてもさみしくて悲しい気持ちになります。

考えてみると私は、自然のものではない人工の光一つ一つのなかで営まれる、それぞれの生活を想像していました。
しかも、残業とかバカ騒ぎとか、なんだか苦くて疲れた生活なのだろうなぁという、悲しい気持ちになる想像。
「夜景なんて、残業の集まりだから」なんて皮肉る人もいるけれど、そのレベルではなく、絶対この光のなかには悲しいことがいっぱいあると感じているみたいです。
書き出すと、幸せなこともいっぱいあるはずなのにねとも思いますが。笑

あとは、私はこの光のなかで、安心して帰ることができる場所を持っているのかなという不安も湧いてきます。
もちろん夜景のなかに、自分の家はあるのだけれど。
ベタな都会のさみしさを感じているのかもしれません。

風を感じられない空間というのも、タワー系の夜景の苦手なところです。
水族館も少し苦手なのですが、人間が自然を超えた象徴に思えるところに、不安を覚えるのかもしれません。
こんなことをしてたら、いつか自然のこわさを思い知るのではないかという恐怖のような。


書き出してみたところ、さらに楽しめる気がしなくなってきました。笑
でも、夜景やイルミネーションって、電気が珍しくなくなって久しい現代、好きな人も減ってくるのではという気がしています。
最近、自然に興味を持つ人が増えていますよね。

同じ夜でも、夜の散歩は、好きです。
写真は、夜の浅草寺。夜風が気持ちよかったなぁ。

Today / Here / Me

今日、ここで、私が出会ったもの。 単なるリアクションの先を考えたら、もっと深いところが見えるかもしれない……ということで、修行中!

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